式場の舞台正面に「日の丸」。その「日の丸」に向かって参列者全員が「君が代」を起立・斉唱―――強制的につくり出されたそんな体験を共有することで日本国家の崇高性を「感得」させる場。それが現在の大阪の卒業式・入学式です。
大阪維新の会は、教職員に「君が代」起立・斉唱を義務づける「国旗国歌条例」、同一職務命令違反3回で免職とする「職員基本条例」を制定し、子どもたち一人ひとりが自ら考え、自分の価値観を形成していく「学び」の過程を、天皇のために命をささげる臣民の育成が目的だった戦前と変わらない「調教」へと変えようとしています。
松田さんは、卒業生の担任として参列した2015年3月の大阪市立中野中学校卒業式で「君が代」を起立・斉唱せず、戒告処分を受けました。処分取消を求めて大阪市人事委員会に審査請求を行いましたが、5年の審理を経て出された裁決は「取り消さない」でした。
松田さんは、2020年12月17日、大阪地裁に提訴しました。そして、「子どもたちには、『日の丸』『君が代』とは何か、きちんと説明を受ける権利がある。」「それをどう考えるかは子どもたち自身にゆだねられるべきだ。」と訴えています。また、「『調教』に加担し、『君が代』を歌いたくない子どもたちを更に追いつめる自身の起立・斉唱はできなかった。この選択は認められるべきだ。」と訴えています。ご支援、よろしくお願いします。
※この裁判についての情報は、「D-TaC~松田さんとともに~」ブログ検索を。
『「君が代」調教NO!松田さん処分取消裁判』第6回口頭弁論
2月14日(月) 10:30 大阪地裁808号法廷
引き続き(弁護士会館で報告集会を予定)
▶第5回口頭弁論(11/29)では、被告(大阪市)は、裁判所から、子どもの権利条約や国際人権自由権規約についての見解を求められていました。
しかし、出てきた被告第3準備書面は、子どもの権利条約には言及せず、自由権規約については、憲法に対する判断で足り、「(自由権規約を持ち出すことは)裁判の適切な進行を阻害するもの」などとする国際法全面否定のトンデモナイ主張でした。
また、「教師という立場にある原告が、ルールに従わない姿を見ることで保護者、来賓、生徒に影響が生じており」、不起立を見ることが混乱だとする見解を示しました。
▶私たちは、次回第6回口頭弁論に提出する原告第5準備書面で、子どもの権利条約・自由権規約について攻勢的な追加主張を行います。
また、「卒業式・入学式の天皇制教化『装置』への転換過程の考察から」と題する日本大学小野雅章教授の意見書を提出します。
国旗国歌条例による「日の丸・君が代」強制が、天皇に忠誠を誓う学校儀式だった戦前の卒業式・入学式への回帰であり、許されないことが理解できるものです。
第6回口頭弁論に注目を!
D-TaC
Democracy for Teachers and Children~「君が代」処分撤回!松田さんとともに~
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Tel:090-1914-0158
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